LINE公式アカウントを使いこなすために色々調べていると、「API」という言葉に出会うことがあると思います。
調べてみるとエンジニアの方向けの記事がたくさん出てくるので、「なんだか難しそう……」としり込みしてしまった方も多いかもしれませんね。
この記事では非エンジニアの方向けに、APIとは何なのか、そしてLINE公式アカウントで使えるAPIの中でも代表的な「Messaging API」を使うと何ができるようになるのかについて説明していきます。
「API」ってなに？
API（Application Programming Interface）とは、異なるソフトウェアやアプリケーション同士が情報をやり取りするために使う、共通の言葉やルールブックのようなものです。
LINE公式アカウントでは主に「Messaging API」、「LINE Front-end Framework (LIFF)」、「LINEログイン」や「LINE Notify」などのAPIを利用することができます。
これらは言わばオプション機能で、活用することでLINE公式アカウントの機能をさらに拡張することができます。今回は、これらの中でも代表的な「Messaging API」を使うと何ができるのかを簡単に見ていきましょう。
LINE公式アカウントの「Messaging API」でできること
「Messaging API」を使うと、友だちになっているユーザーに対し、パーソナライズされたメッセージの送信や双方向のコミュニケーションを行うことができます。具体的な例をいくつか見ていきましょう。
リッチメニューの出し分け・タブ切り替え
LINE公式アカウントの基本機能では、リッチメニューは一つしか設定できません。しかし、Messaging APIを使うと友だちごとにリッチメニューを出し分けたり、タブで切り替えられるリッチメニューを作ったりすることができます。
例えば、以下は東京都八王子市のLINE公式アカウントですが、「基本メニュー」と「災害時メニュー」でタブが分かれています。Messaging APIを使えばこうしたリッチメニューを作ることができるのです。
（出典：東京都八王子市LINE公式アカウント）
（出典：東京都八王子市LINE公式アカウント）
友だちの情報を取得する
LINE公式アカウントの標準機能では、自分からメッセージやスタンプを送ってくれた友だちの情報しかわかりませんよね。Messaging APIを活用すると、友だち追加してくれたユーザーや、友だち追加したことはなくても、メッセージをくれたことがあるユーザーのプロフィール情報（LINEの表示名やプロフィール画像、ステータスメッセージ）を取得できます。
なおユーザーIDについては認証済アカウント、またはプレミアムアカウントでのみ取得することができます。
クイズ・診断コンテンツを配信する
例えば、以下の画像のような診断コンテンツを作ることができます。
（出典：Android版LINEアプリ）
診断結果と共におすすめの商品を訴求するなど、色々と応用が利きそうですよね。
Messaging APIを使うには
Messaging APIを使うと、ほかにもセグメント配信やステップ配信の自由度が高まったり、ほかのAPIを組み合わせて使うことでできることがさらに増えたりします。
これらの機能を使うには、一からシステム開発を行うか、Messaging API を使って作られたLINE公式アカウントの拡張ツールを導入するかの二択になります。
自社で開発を行う場合、当然ながら社内にエンジニアが在籍している必要があります。また、外部に委託するにしても、ある程度の費用と時間が掛かることを覚悟しなくてはならないでしょう。
その点、拡張ツールならコードの知識がない方にも扱えるものがほとんどです。弊社の「L Dash」もLINE公式アカウントの拡張ツールにあたり、PCの基本操作ができる方であれば、誰でも直感的に扱える操作性の高さが特徴の一つにもなっています。
「社内に1から開発を行うリソースがないけれど、もっとLINE公式アカウントでできることを増やしたい！」「もっと友だち一人ひとりを細かく分析したい」という場合、こうした拡張ツールを使うことを視野に入れてみてくださいね。
まとめ
APIを活用すると、LINE公式アカウントの機能を拡張できます。中でも代表的なMessaging APIを使うと、友だちによってリッチメニューを出し分けたり、タブ形式のリッチメニューを作ったりすることが可能になります。
また、LINE公式アカウントの標準機能では何かメッセージを送ってくれたことのある友だちの情報しか取得できませんが、Messaging APIを使えば友だちになってくれたユーザー一人ひとりの情報を取得できます（ユーザーIDについては認証済アカウント、またはプレミアムアカウントでのみ取得可能）。
Messaging APIを使うには、エンジニアが1から開発を行うか、LINE公式アカウントの拡張ツールを使う必要があります。多くの方にとってハードルが低いのは後者で、ほとんどのツールが非エンジニアでも扱えるように作られています。
LINE公式アカウントの拡張ツールはたくさんありますが、選ぶ際には機能性の高さはもちろん、画面の見やすさや操作のしやすさにも着目してみてください。
「Messaging APIを活用して今以上にLINE公式アカウントを使いこなしたい！」という方は、拡張ツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
【参照・参考】
・LINE株式会社『はじめてでもできる！ LINEビジネス活用公式ガイド 第2版』インプレス,2023年6月
・LINE Developers「Messaging APIリファレンス」（2024年4月22日参照）
・LINE Developers「Messaging APIの概要」 （2024年4月22日参照）
