LINE公式アカウントを運用していると、「友だちの興味関心が知りたい!」「友だちの属性が知りたい!」と思うことがあるでしょう。そんな時に便利なのが、「リサーチ」機能です。
この記事では、LINE公式アカウントのリサーチとは何なのか、作成方法や配信方法、注意点を解説していきます。
リサーチってどんな機能?
LINE公式アカウントのリサーチ機能は、投票形式やアンケート形式でユーザーの意見を集められる機能です。外部サイトを開くことなくLINEからそのまま回答してもらえますし、追加料金もかかりません。何より、リサーチで集めた声をLINE公式アカウントの運用や改善に生かせるので、とても便利な機能です。
「LINEリサーチ」との違いは?
LINEヤフー社は「LINEリサーチ」というサービスも展開していますが、これはLINE公式アカウントの「リサーチ」機能とは全く別のサービスです。

(出典:LINE for Business「【公式】LINEリサーチ」)
LINEリサーチは有料サービスで、9,800円から利用できます。また、LINE公式アカウントのリサーチ機能は友だちのみが配信対象ですが、LINEリサーチは友だち以外にも届きます。

(出典:LINE for Business「【公式】LINEリサーチ」)
予算に余裕があって、より詳細なアンケートを行いたい場合はLINEリサーチの実施を検討してみてもよいかもしれません。本記事では、LINE公式アカウントのリサーチ機能について解説していきます。
リサーチの設定方法
まずはリサーチを作成してみましょう。リサーチ機能や、後述する「アカウント満足度調査」はPC(LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)からのみ利用可能です。
「ホーム」画面の「ツール」から「リサーチ」をクリックし、「リサーチを作成」を選択します。リサーチの作成画面が開くので、項目ごとに設定していきます。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
基本設定では、ユーザーのチャットルームに表示される画像や期間を決められます。画面右側のプレビューでユーザーからの見え方を確認できます。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
紹介ページ設定では、ユーザーが「回答する」を選んだ後に表示されるページの設定ができます。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
「アイコン」は6種類から選択可能です。ビジネスや店舗、質問内容の雰囲気に合ったものを選びましょう。
「お問い合わせ先を表示する」にチェックを入れると、お問い合わせ先やユーザーの同意についての表示を選択できます。
「サンクスページ設定」では、回答後に表示されるメッセージのほかにも、ユーザーが受け取れるクーポンを設定できます。なお、クーポンは事前に作っておく必要があります。設定が終わったら「次へ」をクリックします。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
「質問設定」では、ユーザー属性に関する質問や自由形式の質問が設定できます。属性に関する質問は必須ではないので、省いても構いません。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
属性に関する質問では、チェックを入れると回答項目を設定できます。「テンプレートを使用する」を選ぶか「選択肢を作成する」が設定できます。
「選択肢を作成する」を選択した場合、以下の上限があります。
・年齢 :70文字 15選択肢まで
・性別:70文字 10選択肢まで
・居住地:70文字 50選択肢まで
「自由形式」では自由に質問と回答を設定できます。形式「選択」をクリックして回答形式を選択し、設定していきます。質問は最大7つまで追加可能です。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
未認証アカウントの場合、選べるのは「単一回答」か「複数回答」のみですが、認証済アカウントやプレミアムアカウントは「自由回答」も選べます。
必要項目を設定し終わったら「保存」を選択します。これでリサーチを設定できました。
リサーチの配信方法
保存したリサーチは、メッセージ、LINE VOOM、あいさつメッセージ、自動応答メッセージから配信できます。
作成・保存したリサーチは「リサーチ期間中」「リサーチ期間終了」「下書き」のいずれかのタブに振り分けられます。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
例えば「メッセージ」からリサーチを配信する場合、「メッセージを作成」をクリックするとメッセージ配信の画面が開きます。配信先や配信日時などを選択したら、メッセージ作成画面の「リサーチ」アイコンをクリックします。続いて「リサーチを選択」をクリックすると、配信可能なリサーチが表示されるので、配信したいリサーチを選んで「選択」を選びます。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
「配信」ボタンを押すと確認画面が表示されるので、問題がなければ「配信」をクリックしましょう。これでリサーチの配信設定ができました。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)
リサーチの結果確認方法
リサーチの結果はリサーチ画面から、リサーチ名をクリックすると詳細を見ることができます。また、「リサーチ結果」からExcel形式でダウンロードすることも可能です。
ただし、回答数が20件未満の場合は結果のダウンロードはできません。また、ダウンロードできる結果は50,000行まで(1ユーザー1行)で、50,000行以上の回答があった場合、それ以降の回答は確認できません。

(出典:LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)

(出典:Android版LINE)
「アカウント満足度調査」ってなに?
LINE公式アカウントのリサーチ機能では、「アカウント満足度調査」を行うこともできます。LINE公式アカウントに対する友だちの満足度を無料で調査できる機能で、リサーチ機能の一部という扱いです。
先に触れましたが、満足度調査はPCからのみ可能(LINE公式アカウントWeb版管理画面/LINE Official Account Manager)で、スマートフォン用管理アプリからは実施できないので注意してください。
Web版管理画面の「ホーム」から「リサーチ」をクリックし、「アカウント満足度調査」を選択した後、「アカウント満足度調査を実施する」をクリックすると調査の設定画面になります。配信日時などを設定したら、「配信」を選択で調査を実施できます。

出典:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウント (LINE Official Account Manager) アカウント満足度調査マニュアル」

出典:LINEヤフー for Business「LINE公式アカウント (LINE Official Account Manager) アカウント満足度調査マニュアル」
初めて利用する場合は、データの利用・保持について確認画面が表示されるので、内容を確認してから実施しましょう。
調査の際、プレミアムアカウントと認証済アカウントは自由回答欄を設けることもできます。
満足度調査が行えるのは90日間に1回です。定期的に行って運用に役立てましょう。なお、回答人数が25人未満だと調査結果をダウンロードすることはできません。
リサーチの注意点
リサーチは、友だちの興味関心をアンケート形式で手軽に確認できる便利な機能です。しかし、いくつか注意しておきたいポイントも存在します。
未認証アカウントだと自由回答を設定できない
上でも少し触れましたが、未認証アカウントだと自由回答を設定できません。より幅広い意見を集めたいと思った際、こちらが用意した選択肢からしか回答してもらえないのは、少し不便に感じるかもしれません。
友だちの数が増えてきて、さまざまな意見を集めたいと思った際は、認証アカウントの審査申請を検討してみてもよいのではないでしょうか。
未認証アカウントと認証済アカウントの違い、アカウント認証の申請手順については、こちらの記事で解説しています。
回答者を特定することはできない
LINE公式アカウントのリサーチ機能では、友だち一人ひとりがどんな回答をしたのか、個別に知ることはできません。あくまで匿名式のアンケートとなるため、「大まかな傾向をつかむためのもの」と考えておきましょう。
回答者が少ないと結果が分からない
回答数が20件未満の場合は、結果を見たりダウンロードしたりすることはできません。まだLINE公式アカウントを運用し始めたばかりで、友だちが少ない時に実施しても効果は薄いでしょう。
まとめ
LINE公式アカウントのリサーチ機能は、ユーザーの興味関心や属性の傾向をつかむことのできる便利な機能です。PCの管理画面から簡単に設定・配信が行えます。
ただし、未認証アカウントでは設定できる項目に一部制限があることや、友だちの数が少なすぎると結果を見ることができない点には注意しておきましょう。もっと自由にアンケートを作成し、ユーザーについての理解を深めたい場合は、L Dashをはじめとする拡張ツールの導入を検討してみるのもよいかもしれませんね。
【参照・参考】
・LINE株式会社『はじめてでもできる! LINEビジネス活用公式ガイド 第2版』インプレス,2023年6月
・LINE for Business「LINE公式アカウント (LINE Official Account Manager) リサーチマニュアル」(2024年3月25日参照)
・LINE「ヘルプセンター」(2024年3月25日参照)
・LINE for Business「LINE公式アカウント (LINE Official Account Manager) アカウント満足度調査マニュアル」(2024年3月25日参照)
・LINE for Business「アカウント満足度調査とは?」(2024年3月25日参照)
・LINE for Business「【公式】LINEリサーチ」(2024年3月25日参照)